【米国で特許取得】大腸がんリスク因子を測定/当社が「コリバクチン検査」の独占的実施権を取得

· プレスリリース

静岡県立大学発ベンチャーの株式会社アデノプリベントは、6月に静岡県立大学がアメリカで『コリバクチンおよびコリバクチン産生菌の検出方法および検出プローブ』の特許を取得したことを受け、米国国内で「コリバクチン検査」の独占的実施権を許諾する契約を同大学と締結しました。

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背景

 日本で1年間に大腸がんを発症する人は約15万人、がんの部位別にみた罹患率では1位となっています。大腸がんの罹患率は、この40年で約7倍に増えており、その原因として食生活の欧米化(高脂肪・低繊維食)が関与していると言われています。

 近年、”コリバクチン”という大腸がんの発生リスク因子に注目が集まっています。”コリバクチン”は大腸がん患者の7割が保持する、腸内細菌由来の毒性成分です。アデノプリベントは、静岡県立大学薬学部で”コリバクチン”の研究者である渡辺賢二教授とともに新しい大腸がんリスク検査の開発と普及を進めてきました。

今回の特許について

 腸内にいる特定の大腸菌が産生する”コリバクチン”は、ClbPという酵素によって分解されることで生成します。静岡県立大学の渡辺教授らは、”コリバクチン”が生合成される際に働く酵素ClbPに着目しまし、プレコリバクチンを模倣した検査用蛍光プローブを開発しました。この蛍光プローブは、ClbP酵素が存在する場合においてのみ、ペプチド結合が切断され、蛍光を発します。この技術により、コリバクチン産生菌を簡便に検出することが可能になりました。

 この技術を用いて開発されたのが「コリバクチン検査」です。便から腸内細菌を調べて大腸がんのリスクを測ることが出来ます。アデノプリベントは、2019年に渡辺教授とともに「コリバクチン検査」を製品化し、日本全国の健診施設や企業の健保組合等で展開しています。

今後の展望

 「コリバクチン検査」を、従来の大腸がんリスク検査である便潜血検査のように広く実施されるようにすることが目標です。将来的に、日本とアメリカの大腸がん検診受診率向上および早期発見に貢献したいと考えています。

 

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株式会社ヘルスケアシステムズ 広報:高実子(たかじつこ)

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